DNSリークとは

DNSリークとは?

📅 最終更新:2026年8月5日

【読み方】

ディー・エヌ・エス・リーク

【英語表記】
DNS Leak
(ディー・エヌ・エス・リーク)

【一般的な意味】

“DNSリーク(DNS Leak)”とは、VPNなどを利用して通信を保護しているにもかかわらず、DNS問い合わせが意図した保護経路を通らず、別のDNSリゾルバへ送信されてしまう状態を指します。

Webサイトへアクセスするとき、通常は最初にDNSによる名前解決が行われます。

たとえば、nettankenlab.comへアクセスする場合、端末はDNSリゾルバへ問い合わせを行い、そのドメイン名に対応するIPアドレスなどの情報を取得します。

VPNを利用している場合、利用者はWeb通信だけでなく、このDNS問い合わせもVPN経由で処理されることを期待する場合があります。

しかし、設定やネットワーク環境などによって、DNS問い合わせだけがVPNトンネルの外側へ送られることがあります。

概念的には・・・・

通常の想定

端末

VPNトンネル

VPN側など意図したDNSリゾルバ

であるのに対し、

DNSリークが発生している状態

端末

VPNを経由せずDNS問い合わせ

ISPなど別のDNSリゾルバ

という状態になることがあります。

これがDNSリークです。

何が「漏れる」のか

DNSリークという名前から、Webサイトで入力したパスワードや通信内容そのものが漏れるように思われるかもしれません。

しかし、DNSリークで問題となるのは主にDNS問い合わせに含まれる情報です。

DNS問い合わせからは、

「どのドメイン名について名前解決を行おうとしたのか」

という情報がDNSリゾルバ側から観測可能になります。

そのため、Web通信そのものがHTTPSやVPNで暗号化されていたとしても、DNS問い合わせが別経路へ流れていれば、利用しようとしたドメイン名に関する情報が意図しない相手へ伝わる可能性があります。

ただし、DNS問い合わせからWebページ内で具体的に何を閲覧したのか、何を入力したのかまで直接分かるわけではありません。

なぜ発生するのか

DNSリークが発生する原因は一つではありません。

たとえば…

  • OSのネットワーク設定
  • VPNクライアントの設定
  • ルーターのDNS設定
  • ブラウザ独自のDNS設定
  • IPv4とIPv6の経路の違い
  • VPN接続の一時的な切断
  • Split Tunnelingなどの通信経路設定

…などが関係する場合があります。

特に現在では、OSだけでなくWebブラウザ自身がDNS over HTTPS(DoH)を利用する場合もあり、DNS問い合わせの経路は以前より複雑になっています。

そのため、VPNへ接続しているという事実だけで、すべてのDNS問い合わせが必ずVPN側を通っているとは限りません。

Kill Switchとの関係

VPNには、VPN接続が切断された場合にインターネット通信を遮断する「Kill Switch」と呼ばれる機能を備えているものがあります。

Kill Switchが適切に機能すれば、VPN接続が切れた瞬間に通常回線へ通信が戻ってしまうことを防ぐ助けになります。

ただし、Kill Switchの仕様やDNS保護の方法はVPN製品によって異なります。

そのため、Kill Switchを有効にしているだけで、あらゆるDNSリークを必ず防止できると考えるべきではありません。

【ネット探検ラボでは】

ネット探検ラボでは、DNSリークを、「VPNのアイコンが接続済みになっているから、すべての通信が想定どおり保護されているとは限らない」ことを示す代表的な例として捉えます。

VPNを利用すると、自分のグローバルIPアドレスがVPNサーバー側のものへ変わっていることを確認する人は多いでしょう。

しかし、それだけでは十分とは限りません。

確認したいのは…

  • Web通信はどこを通っているのか
  • DNS問い合わせはどこへ送られているのか
  • IPv6通信はどの経路を通っているのか
  • VPNが切断された場合に通信はどうなるのか

…という点です。

特にDNSは普段目に見えないため、設定したつもりになりやすい部分でもあります。

VPNを利用してプライバシーや通信経路を管理するのであれば、接続後に実際のDNS問い合わせ先を確認することが重要です。

ネット探検ラボでは…

「設定されていること」と「実際にその経路で通信していること」は別という視点を重視します。

VPN、DNS、ルーター、OS、ブラウザなど複数の仕組みが関係する現在のネットワーク環境では、画面上の設定だけを見るのではなく、実際の通信経路を確認することが安全性を判断するうえで重要です。

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