Forest Blizzardとは?
📅 最終更新:2026年8月5日
【読み方】
フォレスト・ブリザード
【英語表記】
Forest Blizzard
(フォレスト・ブリザード)
【一般的な意味】
“Forest Blizzard(フォレスト・ブリザード)”とは、Microsoftが追跡しているロシア関連のサイバー攻撃主体に対して使用している名称です。
一般にAPT28やFancy Bearなどの名称で知られる活動と関連付けられています。
Forest Blizzardに関連する活動は、ロシアの軍事情報機関GRUとの関係が各国政府などから指摘されている攻撃活動と重なります。
なぜForest Blizzardと呼ばれるのか
サイバーセキュリティの世界では、同一または重複する攻撃活動に複数の名称が付けられることがあります。
これはMicrosoft、CrowdStrike、Mandiantなどの組織が、それぞれ独自に攻撃活動を観測し、自社の分類体系に基づいて名称を付けて追跡しているためです。
Microsoftは攻撃主体の命名体系を整理し、国家との関連が評価される攻撃主体について、天候に関係する名称を利用しています。
その中でロシア関連の攻撃主体には“Blizzard(ブリザード)”が使用されます。
Forest Blizzardは、そのMicrosoftの命名体系による名称です。
そのため、Forest Blizzardという名称を攻撃者自身が名乗っているわけではありません。
Microsoftがサイバー攻撃活動を識別し、継続的に追跡するために使用している名称です。
APT28・Fancy Bearとの関係
Forest Blizzardについて調べると…
- APT28
- Fancy Bear
- Sofacy
- Sednit
…など、複数の名称が同時に登場することがあります。
大まかには、これらはロシアのGRUとの関係が指摘されている、同一または重複するサイバー攻撃活動を追跡する際に使用されてきた名称です。
代表的な整理としては…
- APT28
広く使用されている攻撃主体・活動の名称 - Fancy Bear
CrowdStrikeが使用している追跡名称 - Forest Blizzard
Microsoftが使用している追跡名称
…と考えると分かりやすいでしょう。
ただし、各社が保有する観測情報や分類基準は異なります。
そのため、APT28=Fancy Bear=Forest Blizzardと完全な同義語として扱うことには注意が必要です。
各名称が指す活動範囲には、重複しながらも細かな違いが存在する可能性があります。
どのような活動が報告されているのか
Forest Blizzardに関連する活動では…
- 政府機関
- 軍事・安全保障関連組織
- 外交関連組織
- 政治関係者
- 研究機関
- エネルギー関連組織
- メディア
…などを対象とした活動が報告されています。
攻撃では…
- スピアフィッシング
- 認証情報の窃取
- パスワード攻撃
- マルウェアの利用
- ソフトウェアやネットワーク機器の脆弱性悪用
…など、さまざまな手法が観測されています。
特定の攻撃手法だけに依存するのではなく、標的となる環境に応じて複数の方法を利用する攻撃主体として継続的に追跡されています。
【ネット探検ラボでは】
ネット探検ラボでは、Forest Blizzardという名称そのものよりも、「Microsoftが、どの攻撃活動をこの名称で追跡しているのか」を見ることが重要だと考えます。
サイバー攻撃主体を調べると、同じ事件の記事にAPT28、Fancy Bear、Forest Blizzardなど複数の名称が登場することがあります。
これは必ずしも複数の攻撃集団が同時に活動しているという意味ではありません。
異なるセキュリティ企業が、同一または重複する攻撃活動をそれぞれの分類体系で追跡している場合があるからです。
そのためネット探検ラボでは…
- APT名だけを見る。
- ベンダー名だけを見る。
- 国家名だけを見る。
…のではなく、
- 誰がその名称を使用しているのか
- どの攻撃活動を指しているのか
- どのような技術的証拠が確認されているのか
- 政府機関はどこまで帰属を公表しているのか
…を分けて確認します。
特に国家支援型サイバー攻撃では、攻撃主体の帰属は慎重に扱う必要があります。
また、「名称は攻撃者の正体そのものではなく、観測された活動を整理するためのラベルでもある」という視点を重視します。
Forest Blizzardは、サイバーセキュリティ業界に多数存在する「攻撃主体の別名」を理解するうえでも代表的な名称の一つです。


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