Fancy Bearとは?
📅 最終更新:2026年8月5日
【読み方】
ファンシー・ベア
【英語表記】
Fancy Bear
(ファンシー・ベア)
【一般的な意味】
Fancy Bear(ファンシー・ベア)とは、一般にAPT28として知られるロシア関連のサイバー攻撃活動を指す名称の一つです。
サイバーセキュリティ企業のCrowdStrikeが使用してきた名称として広く知られています。
Fancy Bearに関連付けられる活動は、ロシアの軍事情報機関GRUとの関係が各国政府などから指摘されています。
特に米国政府は、APT28に関連する活動についてGRUの**Unit 26165(第26165部隊)**との関係を公表しています。
なぜ「Fancy Bear」と呼ばれるのか
サイバーセキュリティ企業は、攻撃活動を継続的に追跡するため、それぞれ独自の名称を付けることがあります。
CrowdStrikeでは国家との関連が疑われる攻撃主体について、国や地域を示す動物名を含む独自の命名体系を使用してきました。
ロシア関連の攻撃主体には「Bear(熊)」が使用され、その中の一つとして「Fancy Bear」という名称が付けられています。
そのためFancy Bearは、攻撃者自身が名乗っている組織名ではありません。
セキュリティ企業が攻撃活動を識別・追跡するために付けた名称です。
APT28との関係
Fancy Bearは一般にAPT28と関連付けられています。
しかし、サイバー攻撃主体の名称を理解するときには注意が必要です。
同じ、または重複する攻撃活動について、セキュリティ企業ごとに異なる名称が使われることがあります。
APT28に関連する活動についても、
- APT28
- Fancy Bear
- Sofacy
- Sednit
- Forest Blizzard
など複数の名称が使われてきました。
これらは同じ攻撃主体を説明する際に並べられることが多いものの、各組織が観測している活動範囲や分類基準が完全に一致するとは限りません。
したがって、すべてを完全な同義語として扱うより、
「複数の組織が、重複する攻撃活動をそれぞれの分類体系で追跡している」
と理解する方が正確です。
どのような活動が知られているのか
Fancy Bear/APT28に関連する活動では、長年にわたり、
- 政府機関
- 外交関連組織
- 軍事・安全保障関連組織
- 政治関係者
- 研究機関
- メディア
などを対象とした攻撃が報告されています。
攻撃手法としては、スピアフィッシング、認証情報の窃取、脆弱性の悪用、マルウェアの利用など、さまざまな手法が観測されています。
一つの攻撃手法だけを特徴とするのではなく、標的や環境に応じて手法を変化させながら活動している点にも注意が必要です。
【ネット探検ラボでは】
ネット探検ラボでは、Fancy Bearを理解するときに、「Fancy Bearという組織が、その名前で存在している」と考えないことが重要だと捉えます。
Fancy Bearは、攻撃者自身が公に名乗っている組織名ではなく、セキュリティ企業が観測された攻撃活動を追跡するために使用している名称です。
サイバー攻撃を調査していると…
APT28
Fancy Bear
Forest Blizzard
…など複数の名前が登場します。
これだけを見ると、それぞれ別の攻撃集団が存在するように感じるかもしれません。
しかし実際には、同一または重複する活動を異なる組織が別々の名称で追跡している場合があります。
だからこそネット探検ラボでは…
- 「この名称は誰が付けたのか」
- 「どの活動範囲を指しているのか」
- 「国家や政府機関との関係について、誰が何を根拠に評価しているのか」
…を確認します。
国家支援型サイバー攻撃を理解するときには、グループ名だけを並べるのではなく、その名称の由来と追跡主体を確認することが重要です。
Fancy Bearは、そのことを理解するうえでも代表的な攻撃主体名称の一つです。


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